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| 更新日 | 2026.01.23 |
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こんにちは。【札幌相続遺言プラザ】ふくちたつや司法書士・行政書士事務所の福池達也です。
子どもがいない夫婦の場合、「自宅は配偶者が相続できる」と思っていても、実際には親や兄弟姉妹が相続人になることがあります。
普段は疎遠な義理の兄弟姉妹が関与してくると、自宅の名義や処分をめぐって話がこじれる可能性もあるでしょう。
では、子どもがいない夫婦が「自宅を配偶者に確実に残す」にはどうすればよいのでしょうか。
本記事では、子どもなし夫婦の相続人が誰になるのかを整理した上で、残された配偶者が不利にならないよう、遺言で自宅を守るための具体的な方法について解説します。
子どもがいない夫婦の相続では、「配偶者がすべて相続できる」とは限りません。
誰が相続人になるかで、配偶者の取り分も変わるため、まずは全体像を押さえておきましょう。
法律上の配偶者(婚姻届を出している夫・妻)は、どのケースでも相続人です。
つまり、子どもがいてもいなくても、親や兄弟姉妹がいる場合でも、配偶者は必ず相続人に含まれます。
ただし、配偶者以外にも相続人がいるときは、配偶者が取得できる割合は一定ではありません。
子どもがいないケースでは、相続人が「親(直系尊属)」なのか「兄弟姉妹」なのかによって、配偶者の法定相続分がそれぞれ変わります。
子どもがいない場合は、「直系尊属」が相続人になります。
直系尊属とは、父母・祖父母・曽祖父母など、兄弟姉妹のように横ではなく、親子のように縦の血縁関係にある親族です。
一般的には、亡くなった方の父母が相続人になるケースが多いでしょう。
このときの法定相続分は、配偶者が3分の2、親(直系尊属)が3分の1です。
配偶者と父母が相続人なら、配偶者3分の2、父6分の1、母6分の1になります。
子どもも直系尊属もいない場合、はじめて兄弟姉妹が相続人になります。
この場合の法定相続分は、配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1です。
兄弟姉妹が複数いるなら、4分の1を等分します。
また、相続人になるはずだった兄弟姉妹が亡くなっていると、「代襲相続」といってその子(亡くなった方の甥・姪)が代わりに相続人になります。
子どもがいない夫婦で、親(直系尊属)もいない場合、相続人に兄弟姉妹が入ります。
ここで厄介なのは、日頃の関係性の近さにかかわらず、法律上は「相続人」として手続きに参加できてしまう点です。
その結果、配偶者が「この家に住み続けたい」「名義を自分に移したい」と考えていても、思いどおりに話し合いが進まず長期化するおそれがあります。
遺言がない場合、相続財産は相続人全員の共有状態となり、誰がどの財産を取得するかは、相続人全員で遺産分割の話し合い(遺産分割協議)をして決めるのが原則です。
遺産分割では、全員参加して分け方を決めなければならず、相続人の一部が欠けたままの協議は無効となります。
つまり、兄弟姉妹のうち1人でも非協力的だったり、声の大きい人が強硬だったりすると、配偶者が望む形にまとまらなくなってしまうのです。
また、配偶者にとって義理の兄弟姉妹は疎遠なことも多く、連絡が取りづらい、温度感が合わないなどの事情から、そもそも協議が進まないこともあるでしょう。
話し合いがつかない場合は、最終的に家庭裁判所で決める流れになり、時間も手間も多くかかってしまいます。
不動産は、預貯金のようにきれいに分けることが難しく、評価額も大きくなりがちです。
そのため、「売って現金で分けたい」「取得するなら代償金(持分の買い取り)を払ってほしい」など、兄弟姉妹との間で意見がぶつかりやすくなります。
また、話し合いが進まないからといって共有名義で登記をしてしまうと、不動産全体を将来処分(売却)する際に共有者全員の同意が必要になるなど、後から身動きが取りにくくなるリスクがあります。
いまは揉めていないように見えても、共有者に相続が発生すれば権利関係が複雑化し、結果として次の世代でトラブルが蒸し返されることも珍しくありません。
子どもなし夫婦の不動産相続では、遺言がないと配偶者と兄弟姉妹が相続人になり、遺産分割協議が避けられません。
結果として「自宅を配偶者が単独で引き継ぎたいだけなのに、兄弟姉妹との話し合いが必要」という状態になりやすいです。
そこで有効なのが、遺言書を作成し、自宅を相続するのは配偶者であると明確にしておく方法です。
結論として、子どもなし夫婦が自宅を配偶者に確実に引き継がせ、名義も配偶者へ移したいと考えるなら、遺言書で「配偶者に当該不動産を相続させる」旨を明記すべきです。
なお、制度上は遺言がなくても、遺産分割協議や家庭裁判所の審判などにより「配偶者居住権」を設定できる場合があります。
ただし、配偶者居住権は、あくまで住み続ける権利であり、所有権そのものを配偶者に移す制度ではありません。
しかも、取得には遺産分割や審判等の手続きが絡むことから、相続人の間で話がまとまらないと長引くおそれもあります。
よって、トラブルや手間を防ぐためにも、遺言書を作成してあらかじめ所有権の承継先を配偶者に決めておくほうが、兄弟姉妹との摩擦も生じにくくなるでしょう。
遺留分とは、一定の相続人に保障される「最低限の取り分」のことを指し、「兄弟姉妹以外の相続人」に認められています。
遺留分を侵害すると、遺言は有効でも「遺留分侵害額請求」を受け、金銭の支払いが必要になることがあります。
しかし、相続人が「配偶者と兄弟姉妹」になるケースでは、兄弟姉妹側は遺留分を請求する権利がありません。
だからこそ、子どもなし夫婦の不動産相続では、遺言の効き目が大きいと言えます。
なお、相続人に親(直系尊属)がいる場合、親には遺留分が認められているため、遺言で「全財産を配偶者へ」と書くと、遺留分を請求される余地が残ります。
兄弟姉妹トラブル回避のための遺言でも、家族構成によって遺言内容は調整しなければなりません。
不動産が絡む遺言で争いが起きやすいのは、「どの不動産を指すのか」が曖昧なケースです。
例えば、「自宅を妻に相続させる」だけだと、第三者目線で土地・建物の明確な判断ができず、兄弟姉妹側から「特定できない」と突かれるおそれがあります。
実務上は、登記事項証明書に記載されている内容に沿って、不動産を特定できる形で遺言書を書くのが基本です。
また、自筆が原則となる自筆証書遺言についても、財産目録はパソコン等で作成することが可能です。
財産が複数あるなど、どうしても財産目録の記載が長くなりやすい場合は、「本文は自筆で誰に何を承継させるか」を記載し、「別紙(財産目録)で不動産を特定する」といった形にすると、ミスを減らしやすくなるでしょう。
遺言内容をより確実に実行するには、遺言執行者の指定と、公正証書遺言の活用も有効です。
遺言執行者を置くと、遺言の実現に必要な手続き(預貯金の解約・名義変更、相続登記など)を進めてもらえるため、不備や遅延などが起きにくくなります。
また、公正証書遺言は原本が公証役場で保管され、紛失や改ざんのリスクを大きく下げられます。
さらに、自筆証書遺言でも「法務局の自筆証書遺言書保管制度」を利用すれば、紛失・隠匿リスクを抑えられる上、家庭裁判所での検認(偽造・変造されていないか確認し、保全する手続き)が不要になります。
その他にも、生前贈与で早めに名義を移す方法もあります。
ただし、贈与税など税負担がかかる可能性もあるため、いずれの手続きも実行前に専門家へ確認するのが安全です。
遺言で「自宅は配偶者に相続させる」と決めても、登記簿上の名義が亡くなった方のままだと、売却・担保設定・各種手続きの場面で必要な説明や書類が増え、親族間の感情的な対立が再燃するきっかけになり得ます。
相続登記まで一気に済ませておくことが、兄弟姉妹トラブルの蒸し返しを防ぐポイントです。
2024年4月1日から、相続で不動産を取得した人は、「取得したことを知った日」から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。
正当な理由なく放置すると、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
また、2024年4月1日より前に発生していた相続で未登記の不動産も義務化の対象で、原則として2027年3月31日までに相続登記をしなければなりません。
なお、遺産分割がまとまらないなど、すぐに相続登記まで進めにくい場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続きも用意されています。
状況に応じて必要な手続きを取りましょう。
相続登記の基本的な流れは次のとおりです。
相続登記は、「遺言の内容」「必要書類の取得」「登記申請書の作成」などでつまずきやすい手続きです。
確実性とスピードを優先するのであれば、登記申請のプロである司法書士への相談・依頼も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
相続登記を進める際に、あわせて押さえておきたいのが「検索用情報の申出」です。
これは、将来の住所・氏名の変更登記などの負担を軽減させるため、所有者が法務局に連絡や照合に使う情報をあらかじめ申し出るという新しい制度です。
2025年4月21日以降、所有権の保存・移転などの登記申請をする際は、申請と同時に検索用情報(氏名・住所・生年月日・メールアドレス等)を申請書に記載して申し出る運用が始まっています。
参照:検索用情報の申出について(職権による住所等変更登記関係)|法務省
検索用情報の申出がなぜ重要かというと、2026年4月1日から、住所や氏名の変更登記も義務化されるためです。
あらかじめ検索用情報の申出をしておくと、住所等変更登記が必要になった際に法務局が確認を行い、要件を満たす場合は職権で変更登記をしてくれるようになります。
従前のように、必要書類を揃え、登記申請書を作成する手間も省けるでしょう。これを「スマート変更登記」といい、申請負担を軽減する制度として新たにスタートします。
子どもがいない夫婦の不動産相続では、配偶者だけではなく兄弟姉妹(場合によっては甥・姪)が相続人になることがあります。
遺言がないと遺産分割協議が必要になり、配偶者に自宅を残せないリスクが高まります。
だからこそ、自宅は「配偶者に相続させる」旨の遺言書を作成し、相続登記を行うことがトラブルを避けるためには有効です。
ただし、遺言書の作成や相続登記は、必要書類の見極め・書面の作成・不動産の表示の正確性など、つまずきやすいポイントが多い手続きです。
少しでも事故なく進めたい場合は、登記のプロである司法書士への相談を検討してはいかがでしょうか。
司法書士が入れば手続き上の不備はほとんどなくなり、兄弟姉妹とのトラブルも最小限に抑えられるでしょう。
相続手続きは非常に複雑で時間がかかる手続きです。また仕事や家事で忙しい合間に手続きをするのはとても労力がいることです。
など「どうしたらいいか分からない」という事態に陥りやすいのが相続手続きです。
率直に言わせていただくと、これらは初めてやる方にはとても大変な作業です。
時間も手間もかかります。相続人が知らない預貯金や不動産を調査しなければ数年後に困った事態が発生することが多くあります。
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司法書士・行政書士
福池達也
司法書士試験に合格後、司法書士法人にて研鑽。
家族の相続時、金銭により人間関係が悪くなる辛さを身をもって経験し、よりご相談者に寄り添った仕事をするために独立。相続手続をまるごとお任せいただけるサービスを行っている。
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