運営:ふくちたつや司法書士・行政書士事務所

〒060-0003 北海道札幌市中央区北三条西七丁目1-1SAKURA-N3
(札幌市営地下鉄 さっぽろ駅10番出口から徒歩7分)

お気軽にお問合せください

受付時間:9:00~18:00
定休日:土曜・日曜・祝日

通話料無料!お問合せ・ご相談はこちら

0120-949-705

相続放棄しても管理義務がある?
保存義務との違いと責任から逃れる手順を解説

相続放棄しても管理義務がある?保存義務との違いと責任から逃れる手順を解説

この記事を読んでわかること

  • 相続放棄後に責任が残る理由
  • 「管理義務」と「保存義務」の違い(法改正ポイント)
  • 保存義務が発生する人・しない人の判断基準
  • 保存義務がいつまで続くのか
  • 相続財産清算人が必要になるケース
  • 責任から早く離れるための具体的手順

冒頭

こんにちは。【札幌相続遺言プラザ】ふくちたつや司法書士・行政書士事務所の福池達也です。

相続放棄をしたからといって、建物や土地が目の前からなくなるわけではありません。
誰かが管理をしていなければ、トラブルにも発展しかねないのです。
特に、空き家の場合や、他に相続人がいない場合は、相続放棄後も対応を求められることになるでしょう。

そこで本記事では、相続放棄しても管理が求められる理由と、管理義務と保存義務の違い、責任から逃れたい人は何を確認し、どのような手順で対応すべきかについて解説します。 

相続放棄をしても管理が求められる理由

相続放棄をしても管理が求められる理由

相続放棄が家庭裁判所に受理されると、初めから相続人にならなかったものとみなされます。
ただし、それだけで直ちに一切の対応が不要になるわけではありません。
ここでは、相続放棄をしても管理が求められる理由を解説します。

  • 管理義務と保存義務の違い
  • 現行法では現に占有している人に保存義務が残る
  • 保存義務が残る人と残らない人

管理義務と保存義務の違い

相続放棄後の責任については、今でも「管理義務」と呼ばれることが多いですが、2023年4月施行の改正民法により「保存義務」と名称が変わっています。

改正後に変わったポイントは、主に次のとおりです。

比較項目 改正前 改正後
義務の内容 相続財産の管理を継続する義務 相続財産を引き渡すまで保存する義務
義務を負う人 相続放棄をした者 相続放棄時に相続財産を現に占有している者
義務が続く期間 次の相続人が管理を始められるまで 相続人または相続財産清算人に引き渡すまで

改正前では、相続放棄をしたにもかかわらず、次の相続人が管理を始められるまで責任が続く場面がありました。
これに対し、改正後は、相続放棄の時に財産を現に占有している人が対象となるため、責任を負う人の範囲が明確になっています。

参照:財産管理制度の見直し(相続の放棄をした者の義務)|法務省 

現行法では現に占有している人に保存義務が残る

現行の民法940条は、相続放棄をした人の全員に一律で保存義務を課しているわけではありません。

相続放棄をした者が、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有している場合に、その財産を相続人、または全員放棄などで相続する者がいないときは相続財産清算人へ引き渡すまで保存しなければならないとしています。

民法第940条1項

相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

引用:民法第940条1項|e-Gov法令検索

保存義務が設けられている理由は、対象の財産を誰も引き継がないまま放置すると、建物の損傷や近隣トラブル、財産価値の低下などが生じるおそれがあるためです。
保存義務は、財産を次の引き継ぎ先へつなぐまでの暫定的な責任として設けられています。 

保存義務が残る人と残らない人

保存義務が残るのは、相続放棄の時に相続財産を現に占有している人です。
例えば、以下のようなケースでは、基本的に保存義務を負うことになります。

  • 被相続人の自宅に住んでいる場合
  • 空き家の鍵を保管し、実質的に管理できる状態にある場合
  • 遺産である動産を手元に置いている場合など

反対に、相続放棄が受理されていて、放棄の時に相続財産を現に占有していない人は保存義務を負いません。
判断の基準になるのは、相続開始時ではなく、相続放棄の時に現に占有しているかどうかです。 

相続放棄後の保存義務はいつまで残るのか

相続放棄後の保存義務はいつまで残るのか

相続放棄をした後に気になるのは、保存義務がいつ終わるのかという点です。
ここでは、次順位の相続人がいる場合と、相続人がいない場合に分けて見ていきましょう。

  • 次順位の相続人がいる場合は引き渡しまで
  • 相続人がいない場合は相続財産清算人に引き渡すまで

次順位の相続人がいる場合は引き渡しまで

現行法では、相続放棄をした人が放棄の時に相続財産を現に占有していた場合、その財産を次の相続人に引き渡すまで保存しなければならないとされています。

ここでいう次順位の相続人とは、先順位の相続人が全員放棄したことによって新たに相続人になる人です。
例えば、子が全員放棄すると直系尊属(父母・祖父母など)が、直系尊属もいなければ兄弟姉妹が相続人になります。
次順位の相続人が明らかで、その人へ相続財産を引き渡せば、保存義務は終了します。 

参照:知っておきたい相続の基本。|政府広報オンライン 

相続人がいない場合は相続財産清算人に引き渡すまで

相続人全員が放棄するなどして、結果として相続する者がいなくなった場合は、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申立てることになります。

ただし、保存義務が終わるタイミングは、単に申立てをした時点ではなく、最終的に相続財産清算人へ財産を引き渡した時点です。
実際には、家庭裁判所での審理や候補者の選定を経て清算人が選任され、その後に財産の内容を確認しながら引き継ぎを進める流れになります。
申立て後もしばらくは保存義務を意識した対応が求められるでしょう。

つまり、相続人がいないケースでは、相続放棄をしただけで責任から完全に逃れられるとは限りません。
空き家や土地を現に占有している場合は、相続財産清算人の選任と財産の引き渡しまでを視野に入れて対応することが大切です。 

責任から逃れたい人が確認すべきポイント

責任から逃れたい人が確認すべきポイント

相続放棄後の責任から早く逃れたい人は、いきなり相続財産清算人の申立てを考えるのではなく、まず自分がどの立場にあるのかを整理することが大切です。
ここでは、保存義務の責任から逃れたい人が確認すべきポイントをまとめてみました。

  • 相続放棄の申述が受理されているかを確認
  • 実家や土地を現に占有している状態かを確認
  • 次順位の相続人や利害関係人の有無を確認 

相続放棄の申述が受理されているかを確認

相続放棄は、単に親族間で放棄すると伝えただけでは成立しません。
管轄となる家庭裁判所に申述をし、受理されて初めて効力が生じます。
そのため、まだ申述前であれば、まずは相続放棄の手続き自体を進めなければなりません。

また、すでに申述をしたつもりでも、照会への回答不足などで受理に至っていない可能性もあるため、不安がある場合は受理証明書の取得も検討するとよいでしょう。

参照:相続の放棄の申述|裁判所
参照:相続放棄受理証明書が必要な方へ|裁判所

実家や土地を現に占有している状態かを確認

次に確認したいのは、自分が相続財産を現に占有している状態にあるかどうかです。
現行の民法では、相続放棄後に保存義務が残るかどうかは、放棄の時に相続財産を現に占有していたかによって決まります。

そもそも占有とは、「財産を自分の支配下に置いている状態」を指します。
具体的には、自由に出入りできる、鍵を管理している、他人が勝手に動かせない状況などであれば、現に占有している状態といえるでしょう。

反対に、現に占有していないとは、その財産を事実上支配していない状態です。
すでに鍵を引き渡して自由に出入りできない、現実に管理が及んでいないという場合は、現に占有しているとはいえません。
責任から逃れたい場合は、放棄の時に実際の支配があったかという観点で確認することが大切です。

次順位の相続人や利害関係人の有無を確認

次順位の相続人や利害関係人がいるかどうかも確認しておく必要があります。

先順位の相続人が全員放棄すると、次順位の人が新たに相続人になる場合があるため、引き継ぎ先を知っておくためにも相続関係は重要です。
一方で、次順位の相続人がいない、あるいは全員が放棄して相続人がいなくなった場合は、相続財産清算人の選任の申立てが問題になります。

ただし、この申立ては利害関係人が行うことも可能です。
ここでいう利害関係人とは、相続財産の処理について法律上の利害を持つ人です。
典型的には、被相続人に対して債権を持つ人などが該当するでしょう。 

つまり、自分が単独で抱え続けるべき事案なのか、それとも次順位の相続人や他の利害関係人との関係を整理すべき段階なのかを見極めることが、責任から離れるために重要です。 

相続放棄後の責任から早く逃れたい場合の手順

相続放棄後の責任から早く逃れたい場合の手順

相続放棄後の責任から早く離れたい場合は、手順を確認しながら進めることが大切です。
特に、相続放棄の手続きが終わっているか、相続財産を現に占有しているか、次の引き継ぎ先がいるかによって、必要な対応は変わります。

  • 家庭裁判所で相続放棄の申述を行う
  • 相続放棄後も財産を処分せず保存にとどめる
  • 次順位の相続人に引き継げるかを確認する
  • 最終的には相続財産清算人の選任を申立てる

家庭裁判所で相続放棄の申述を行う

相続放棄をしていない場合は、家庭裁判所で相続放棄の申述を行います。
相続放棄は、口頭で親族に放棄すると伝えるだけではなく、家庭裁判所に受理されて初めて効力が生じます。

申述の期限は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。
この期間を過ぎると、相続放棄が認められないおそれがあるため、実家や土地の扱いに不安がある場合も、まずは期限を意識して動きましょう。

なお、申述先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
自分の住所地ではなく、亡くなった方の最後の住所地で決まる点に注意しましょう。

 参照:裁判所の管轄区域|裁判所

相続放棄後も財産を処分せず保存にとどめる

相続放棄をした後に注意したいのは、相続財産を勝手に処分しないことです。
例えば、建物を無断で売却する、家財を処分する、土地を利用するといった対応は避けましょう。

保存義務として求められるのは、あくまで引き継ぎまでそのままにしておくことです。
とはいえ、建物の崩落や近隣への被害を防ぐために最低限の対応が必要になるケースは想定されます。
責任から早く離れたいからといって、何もせず放置するのは安全ではありません。

次順位の相続人に引き継げるかを確認する

次順位の相続人がいる場合は、その人に引き継げるかを確認することが大切です。

もっとも、次順位の相続人がすぐに協力してくれるとは限りません。
どこに住んでいるのかわからない、相手も放棄を検討しているといった場合は、自己判断で終わったことにせず、誰が最終的な引き継ぎ先になるのかを見極める必要があります。

事情次第では、戸籍調査が必要になるケースもあります。
そういった複雑な事情がある場合は、司法書士などの専門家への相談も視野に入れましょう。

最終的には相続財産清算人の選任を申立てる

相続人全員が放棄するなどして、結果として相続する人がいなくなった場合は、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申立てることになります。
申立て先は、相続放棄の申述と同様、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

申立てに必要な書類は、主に次のとおりです。

  • 申立て書
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本類
  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 不動産や預貯金など、相続財産の内容が分かる資料
  • 候補者がいる場合は、その住民票または戸籍附票

このほか、費用として収入印紙800円分、連絡用の郵便切手、官報公告料が必要です。

また、財産の内容によっては予納金を求められることもあります。
予納金とは、相続財産清算人の報酬などに充てるため、あらかじめ裁判所へ納めるお金です。
金額は事案によって異なるため、申立て前に費用の見通しを裁判所に確認しておきましょう。

参照:相続財産清算人の選任|裁判所 

相続放棄後の管理義務が不安なら司法書士に相談しよう

相続放棄をしても、直ちにすべての責任から逃れられるわけではありません。
特に、実家などを現に占有している場合は、次順位の相続人や相続財産清算人へ引き継ぐまで、保存義務が残る可能性があります。
そのため、相続放棄の手続きが終わったからといって安心せず、自分にどこまで対応が必要なのかを正しく見極めることが大切です。 

もし、相続放棄後の管理に不安がある場合は、早めに司法書士へ相談すると安心です。
相続放棄の申述状況の確認や、次順位の相続人への引き継ぎの方法、相続財産清算人の選任申立てが必要かどうかなど、具体的なアドバイスがもらえます。
早い段階で相談しておけば、責任から離れるための見通しも立てやすくなるでしょう。

相続手続きは自分でもできます。ですが…

相続手続きは非常に複雑で時間がかかる手続きです。また仕事や家事で忙しい合間に手続きをするのはとても労力がいることです。

  • 自分で手続きしようとしたが挫折した…
  • 予期せぬ相続人が現れた…
  • 相続人の一人が認知症で困っている
  • 故人の財産を全部把握できない

など「どうしたらいいか分からない」という事態に陥りやすいのが相続手続きです。

率直に言わせていただくと、これらは初めてやる方にはとても大変な作業です。

時間も手間もかかります。相続人が知らない預貯金や不動産を調査しなければ数年後に困った事態が発生することが多くあります。

面倒で複雑な相続手続き
経験豊富な司法書士のお任せください

そんな面倒で複雑な相続手続きを相続の専門家である司法書士が、一括してお引き受けするサービスです。相続人調査(戸籍収集)や遺産分割協議書の作成、預金口座や不動産の名義変更などの相続手続きをまとめて代行いたします。

相続発生後、早めに手続きを行わないと相続関係が複雑化したり、他の相続人と揉め事になったり、環境の変化などにより、手続きが難しくなってしまう恐れがあります。そのため相続が発生したらなるべく早いうちから相続手続を開始することをお勧めしております。

「こういう場合はどうすればいいの?」「困ったことが起きてしまった」というご相談を無料で受けております。何をすればいいか分からない。どう進めていいか分からない。生き別れの相続人がいるはず。などでもご不安なことがあれば、まずは無料相談をご利用ください。

依頼する、依頼しないは、無料相談後にお決めいただけます。もちろん守秘義務もございますし、無料相談後しつこく営業の連絡をすることもありません。

ここまで読まれた方は、きっと相続手続きで分からないことがあり、どうすればいいか気になっているのではないでしょうか?

または、今後のために知っておきたい、というお気持ちかもしれません。今現在お困りの方はもちろんの事、いざという時のために今からできることもお伝えできますので、まずは無料相談をご利用ください。

この記事を書いた人

司法書士・行政書士
福池達也

司法書士試験に合格後、司法書士法人にて研鑽。
家族の相続時、金銭により人間関係が悪くなる辛さを身をもって経験し、よりご相談者に寄り添った仕事をするために独立。相続手続をまるごとお任せいただけるサービスを行っている。

関連する記事のご紹介

こちらの記事を読んだ方には、下記の記事もよく読まれています。ご一読ください。
 

札幌で相続にお困りならふくちたつや司法書士・行政書士事務所へ
名称 札幌相続遺言プラザ
運営:ふくちたつや司法書士・行政書士事務所
代表者 司法書士・行政書士  福池 達也(ふくち たつや)
住所 〒060-0003 北海道札幌市中央区北三条西七丁目1-1SAKURA-N3
電話番号 011-206-4217
FAX番号 011-351-5809
受付時間 9:00~18:00
定休日 土曜・日曜・祝日
主なサービス 相続、生前対策(遺言、成年後見、信託)、離婚、会社設立
URL https://www.fukuchi-office.jp/

無料相談・お問合せはこちら

お気軽にお問合せください

お気軽にお問合せください

通話料無料!お電話でのお問合せはこちら

0120-949-705

営業時間:9:00〜18:00
休業日:土曜・日曜・祝日

時間外や土日でも電話に出られる場合は対応可能です。電話に出られなかった場合は、留守番電話になりますので、お名前とお電話番号を吹き込んでいただければこちらから折り返します。
折り返しの電話番号は、050-5527-2257となります。

お気軽にお問合せください

司法書士・行政書士福池達也

通話料無料!お問合せはこちら

0120-949-705

フォームでのお問合せ・ご相談予約は24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。

アクセス・受付時間

事務所案内
住所

〒060-0003 北海道札幌市中央区北三条西七丁目1-1SAKURA-N3

アクセス

JR札幌駅西口から徒歩10分
地下鉄さっぽろ駅10番出口から徒歩7分
地下鉄西11丁目駅4番出口から徒歩12分
地下鉄大通駅から徒歩14分
市電西8丁目駅から徒歩9分

受付時間

9:00~18:00

定休日

土曜・日曜・祝日

※フォームからのお問合せは24時間受付しております。

代表者ごあいさつ

司法書士・行政書士福池達也
福池 達也

親切・丁寧な対応をモットーとしておりますのでお気軽にご相談ください。 

公式LINE