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親のマンションを相続するときの注意点!
手続きの流れと相続後の活用方法を解説

親のマンションを相続するときの注意点! 手続きの流れと相続後の活用方法を解説

この記事を読んでわかること

  • マンション相続時の注意点と必要な税金・手続き
  • 管理費・修繕積立金の負担と法定相続分の考え方
  • 相続登記・相続税申告の期限とペナルティ
  • 相続の流れと必要書類、各手続きの詳細
  • 遺産分割の4パターンと選び方
  • マンションの活用方法(住む・貸す・売る)のメリット・注意点
  • 司法書士に依頼することで得られる支援内容と利点

冒頭

こんにちは。【札幌相続遺言プラザ】ふくちたつや司法書士・行政書士事務所の福池達也です。

「親のマンションを相続したいけど、手続きがわからない」
「相続人同士の意見がまとまらない」
こんな悩みを抱えていませんか?

親のマンションを相続する際は、一定期間内の手続きが必要です。
しかし、複数の相続人がいると、誰がマンションを相続するのか意見がまとまらず、争いに発展するケースがあります。
相続した後どうするのか、マンションの活用方法に困っている方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、マンション相続の注意点や、相続手続きの流れをわかりやすく解説します。

親のマンションを相続するときの注意点

親が住んでいたマンションを相続する場合、以下の点に注意が必要です。

  • 管理費や修繕積立金は共同負担となる
  • マンション相続には登録免許税がかかる
  • 相続税の申告期限は10カ月以内
  • 相続登記を怠ると過料の可能性がある

一般的な不動産相続と同じく、マンションの相続には税金がかかります。
マンション相続がきっかけとなり、相続人同士の関係が悪化する恐れもあるため、以下の注意点をよく理解しておきましょう。

管理費や修繕積立金は共同負担となる

親の死亡で相続が発生すると、マンションは相続人全員の共有状態になります。
マンションの相続人が決まるまでは、相続人全員で管理費や修繕積立金を共同負担します。
各自の負担額はマンションの持分割合に応じるため、法定相続分が基準です。

たとえば、相続人が子ども2人だった場合、各自の法定相続分は1/2となるため、管理費や修繕積立金を半分ずつ負担します。相続人の代表者が立替払いし、他の相続人に請求する際は、「毎月○○日に集金」などのルールを決めておきましょう。

マンション相続には登録免許税がかかる

親のマンションを相続する場合、相続登記の際に登録免許税がかかります。
税額は以下のように計算しますが、千円単位の納税額となるため、1,000円未満の部分は切り捨てです。

建物の部分
固定資産税評価額(課税標準額)×税率0.4%

土地の部分
敷地全体の固定資産税評価額×敷地権割合×税率0.4%

固定資産税評価額は課税明細書に記載されており、毎年4~6月頃に各自治体から届きます。
敷地権割合は登記事項証明書に記載されるので、法務局の窓口やオンライン申請で取得できます。

なお、土地の部分には免税措置があるため、敷地全体の固定資産税評価額×敷地権割合が100万円以下だった場合、登録免許税はかかりません。

相続税の申告期限は10カ月以内

遺産総額が以下の基礎控除を超えると、超えた部分に対して相続税がかかります。

相続税の基礎控除
3,000万円+(法定相続人の数×600万円)

相続税の申告期限は「相続開始を知った日の翌日から10カ月以内」になっており、原則として延長はありません。
マンションの相続人が決まらず、相続税の申告期限に間に合わない場合は、未分割のまま申告しておきましょう。
法定相続分どおりに遺産分割したとみなし、期限内に申告しておけば、後で修正申告や更生の請求が認められます。

相続登記を怠ると過料の可能性がある

相続したマンションの名義変更を「相続登記」といい、法務局に申請します。
相続登記は2024年4月1日以降に義務化されており、「自分が相続人であることを知った日」から3年を過ぎた場合は、10万円以下の過料となる可能性があります。

また、相続登記の義務化は、過去の相続にも遡って適用されるので注意してください。
ただし、相続人申告登記を済ませておけば、過料の対象にはなりません。

参考:不動産の相続登記義務化!過去の相続分は?所有不動産を一覧的にリスト化する新制度も開始!|政府広報オンライン

親のマンションを相続する流れと必要書類

親のマンションを相続する流れと必要書類

親のマンションを相続する場合、基本的には以下の流れで手続きを進めます。

  • 【1】遺言書の確認
  • 【2】法定相続人と相続財産の調査
  • 【3】遺産分割協議
  • 【4】相続登記の申請
  • 【5】相続税の申告
  • 【6】マンション管理組合への届出

相続登記と相続税申告は前後する場合があるので、状況に合わせた対応が必要です。
具体的な手続きの内容や、必要書類は以下を参考にしてください。

【1】遺言書の確認

親が亡くなった場合は、まず遺言書の有無を確認しましょう。
遺言書には以下の種類があり、記載された内容に従って相続します。

  • 自筆証書遺言
  • 公正証書遺言
  • 秘密証書遺言

自筆証書遺言または秘密証書遺言が見つかった場合は、開封せずに家庭裁判所の検認を受けてください。
検認前に開封しても無効にはなりませんが、5万円以下の過料になる可能性があります。

ただし、法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言であれば、検認は不要です。
公正証書遺言も検認不要になっており、公証役場に原本が保管されています。

【2】法定相続人と相続財産の調査

親のマンションを相続する際には、法定相続人と相続財産の調査が必要です。
法定相続人は民法に定められており、以下のように相続順位も決まっています。

  • 被相続人(亡くなられた方)の配偶者は必ず相続人となる
  • 第1順位:被相続人の子ども
  • 第2順位:被相続人の父母
  • 第3順位:被相続人の兄弟姉妹

親の戸籍謄本は出生時まで遡りますが、2024年3月1日から戸籍謄本の広域交付制度がスタートしたため、すべて最寄りの市町村役場で取得できます。
出生から死亡までの連続した戸籍謄本が揃ったら、法定相続人を確定させましょう。
相続財産については、預金通帳やマンションの登記済証(権利書)、株式や借金などを調査します。

【3】遺産分割協議

遺言書がない相続では、法定相続人全員の参加による、遺産分割協議が必要です。
誰が何を相続するのか、どの割合で相続するのか話し合い、協議がまとまったら遺産分割協議書を作成します。
遺産分割協議書には全員が署名・捺印(実印)し、印鑑証明書を添付しておきましょう。
印鑑証明書があれば、本人の意思による合意を証明できます。

【4】遺産分割協議

マンションの相続人が確定したら、相続登記を法務局に申請します。
申請先はマンションの住所地を管轄する法務局となり、以下の書類を提出します。

  • 被相続人の出生から死亡まで連続している戸籍謄本および除籍謄本
  • 被相続人の住民票除票または戸籍の附票
  • 相続人全員の戸籍謄本(現在戸籍)
  • マンションを相続する人の住民票
  • 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書を提出する場合)
  • 登記申請書(法務局のホームページにひな形あり)
  • 遺言書または遺産分割協議書
  • 相続関係説明図(戸籍謄本などを返却してもらう場合)
  • 固定資産税の課税明細書
  • 収入印紙(登録免許税の納付用)
  • 委任状(司法書士に委任する場合)

相続登記が完了すると、登記完了証と登記識別情報通知書が交付されるので、厳重に保管しておきましょう。

参考:不動産登記の申請書様式について|法務局

【5】相続税の申告

相続税がかかる場合は、必ず期限内に申告・納税を済ませましょう。
申告先は「被相続人の最後の住所地を管轄する税務署」となり、以下の書類を提出します。

  • 相続税申告書(国税庁のホームページで入手可能)
  • 被相続人の出生から死亡まで連続している戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 遺言書または遺産分割協議書
  • 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書を提出する場合)
  • 相続人全員のマイナンバーカードの写し
  • マンションの登記事項証明書など

一般的な申告方法は窓口扱いや郵送扱いですが、電子申告(e-Tax)を利用すると、自宅のパソコンから申告できます。

参考:令和7年分・相続税の申告書等の様式一覧|国税庁

マンション管理組合への届出

マンションを相続する場合は、管理組合への届出も必要です。
連絡先はマンションの掲示物などに記載されており、以下のような届出を行います。

  • 区分所有者の変更届
  • 預金口座の変更届(管理費や修繕積立金の引き落とし用)
  • 駐車場などの利用者変更届

区分所有者の変更届を提出する際は、遺産分割協議書や戸籍謄本などを添付する場合があります。
管理費や修繕積立金の支払いが遅れないよう、預金口座の変更届は早めに提出しましょう。

マンションの遺産分割は4パターン

マンションの遺産分割は4パターン

親のマンションを相続する場合、分割方法には以下の4パターンがあります。

  • 現物分割
  • 代償分割
  • 換価分割
  • 共有分割

一般的な分割方法は現物分割ですが、相続財産の状況によっては、公平な遺産分割が難しくなります。
資産価値の高い財産が不動産に偏っている場合は、以下の分割方法を検討してみましょう。

現物分割

現物分割とは、相続財産を現物の状態で分割する方法です。
たとえば、マンションは長男が相続し、現預金を長女が相続するなどのパターンがあります。
相続した財産はすべて単独名義となるため、相続手続きを進めやすく、権利関係もわかりやすい分割方法です。

ただし、各自が取得する財産価値に大きな差があると、争いの原因になってしまいます。
主な相続財産がマンションしかない場合は、以下の代償分割や、換価分割の検討も必要です。

代償分割

代償分割とは、代償金の支払によって、公平な遺産分割を実現する方法です。
たとえば、5,000万円のマンションを長男が相続し、現金1,000万円を長女が相続するとします。
相続した財産の差額は4,000万円ですが、長男が長女に代償金2,000万円を支払うと、各自の取得額が3,000万円ずつになります。
換価分割は不公平な相続を解消できますが、問題は代償金を支払う人の資力です。
代償金の支払いが難しい場合は、マンションの売却を考える必要もあるでしょう。

換価分割

換価分割とは、マンションなどを売却し、売却代金を分割する方法です。
結果的に現金の遺産分割となるため、「財産の分けやすさ」がメリットです。
ただし、換価分割を選択する際は、以下のデメリットも理解しておく必要があります。

  • 被相続人名義のままでは売却できない(まず相続登記が必要)
  • マンションが第三者の手に渡る
  • 買主が見つかるまで数カ月かかる
  • 売却価格が低くなる可能性がある

マンションを売却する場合、一般的には3カ月~6カ月程度かかります。
早く売ろうとすると、売却価格を低く設定させる可能性があります。
相続税の納税資金が足りず、申告期限までに現金化したいなど、売り急ぎには注意しましょう。

共有分割

共有分割とは、相続人それぞれの持分(法定相続分)に応じて、マンションの所有権を分割する方法です。
マンションを残したい場合や、遺産分割協議がまとまらないときに有効ですが、実はあまりおすすめできる分割方法ではありません。

たとえば、マンションのリフォームや売却の際には、共有者全員の同意が必要です。
次回の相続が発生すると、権利関係者がさらに増えるため、マンションが「負動産」になる恐れもあるでしょう。

マンションを相続した後の活用方法

マンションを相続した後の活用方法

マンションを相続する場合、一般的には居住用にしますが、賃貸などの活用方法もあります。
親のマンションに住む予定がない方や、まとまった現金が必要な方は、以下の活用方法を参考にしてみましょう。

  • 自分で住む
  • 賃貸物件として活用する
  • 売却する

自分で住む

相続したマンションに自分が住むと、家具や生活家電などが揃っているため、出費を抑えられます。
就職するまで一緒に暮らしていたなど、思い入れがある場合は、自分の居住用にするとよいでしょう。
ただし、マンションの管理費や修繕積立金、固定資産税などの負担があるため、一定の生活コストに注意が必要です。

賃貸物件として活用する

親のマンションを賃貸物件にすると、家賃収入を得られます。
設備や立地条件がよく、築年数も新しいマンションであれば、高額な家賃設定も可能です。
ただし、賃貸マンションには空室リスクがあり、将来的な修繕工事費や、家賃下落などの問題も生じます。
安定的な賃貸経営を実現したい場合は、不動産会社のアドバイスを受けておきましょう。

売却する

相続したマンションに住む予定がなければ、売却も選択肢になります。
売却後は管理費や修繕積立金などの負担がなく、高額な現金収入も大きなメリットです。
マンションの売却益は譲渡所得となりますが、一定要件を満たすと3,000万円の控除を受けられるなど、特例も活用できます。
不動産会社に買主を見つけてもらう場合は、仲介手数料の負担も考慮しておきましょう。

マンションの相続手続きを司法書士に依頼するメリット

マンションの相続手続きを司法書士に依頼するメリット

マンションの相続手続きを司法書士に依頼すると、以下のメリットがあります。

  • 相続人や相続財産の調査を依頼できる
  • 遺産分割協議書を作成してもらえる
  • 相続登記を代行してもらえる

相続人の調査を依頼した場合、古い戸籍(改正原戸籍)の読み解きにも対応してもらえます。
司法書士には借金の調査も依頼できるので、相続放棄するかどうか、適切に判断できます。

また、登記申請は司法書士の独占業務になっており、相続登記の申請もスムーズです。
相続登記には過料のリスクがあるため、手続きが負担になっている方は、司法書士に依頼してみましょう。

まとめ|マンション相続の悩みは司法書士に相談してみよう

まとめ|マンション相続の悩みは司法書士に相談してみよう

マンションにはさまざまな権利が関係するため、相続手続きのハードルも高くなります。
法務局や市町村役場は平日しか開庁していないので、「必要書類が集まらない」「相続登記を申請できない」などの悩みも少なくありません。
マンション相続に問題を抱えている場合は、まず司法書士に相談してみましょう。司法書士に相談すると、相続争いを未然に防止できる可能性もあります。

相続手続きは自分でもできます。ですが…

相続手続きは非常に複雑で時間がかかる手続きです。また仕事や家事で忙しい合間に手続きをするのはとても労力がいることです。

  • 自分で手続きしようとしたが挫折した…
  • 予期せぬ相続人が現れた…
  • 相続人の一人が認知症で困っている
  • 故人の財産を全部把握できない

など「どうしたらいいか分からない」という事態に陥りやすいのが相続手続きです。

率直に言わせていただくと、これらは初めてやる方にはとても大変な作業です。

時間も手間もかかります。相続人が知らない預貯金や不動産を調査しなければ数年後に困った事態が発生することが多くあります。

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士
福池達也

司法書士試験に合格後、司法書士法人にて研鑽。
家族の相続時、金銭により人間関係が悪くなる辛さを身をもって経験し、よりご相談者に寄り添った仕事をするために独立。相続手続をまるごとお任せいただけるサービスを行っている。

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